今年1月になって、東広島市内で振り込め詐欺が3件確認されています。うち、1件は未遂に終わっていますが、高屋、八本松の2件については、実際に被害に遭われています。
内容は,社会保険事務所を名乗る男から電話があり,「医療費過払金の返還があります。キャッシュカードを持ってATMに行って下さい。」等と言い,携帯電話で話をしながらATMを操作させ,現金をだまし取ろうとする事件です。
また,未公開株や社債の証券取引等を装った不審な電話もありました。
具体的な手口を寸劇風にしますと、
<犯人と、梅ちゃんばあさん>
犯人:「昨年の11月頃、医療費の還付金のお知らせという書類を送りましたが見て頂きましたか?」
梅ばあさん:「そんなもん来とらんよ」
犯人:「医療費に過剰金があるので、それでご連絡しているんですよ」
等と甘い言葉があり、てっきり社会保険庁の方からの電話と信じ切った梅ばあさんはATMの前に行くことになる
ATMに到着の梅ばあさんは、早速、犯人指定の番号に電話する。
犯人:「それでは、私の言うとおりに操作して下さい。」
犯人:「まず、カードを入れて、暗証番号を押して下さい。最初に「残高照会」のボタンを押して下さい」
梅:「ハイ押しましたよ」
犯人:「表示された数字を下から読んで下さい」
梅:「9.7.8.6.5.4.2.です」
(実はここで犯人に預金残高が245万6879円有ることを教えてしまっています)
犯人:「では、確認ボタンを押して、一旦取り消しボタンを押して、カードを入れ直して暗証番号を入力し、振込ボタンを押して下さい」
犯人:「関東銀行東京支店を選んで下さい」
「普通口座を選んで下さい。数字で1.2.3.4.5.6.を押して下さい」
犯人:「カタカナでサ.ギ.ワ.ル.オ.と押して下さい」
梅:「ハイ押しましたよ」
(ここまでで振り込み先を入力させられてしまっています )
犯人:次に梅さんの還付金整理番号を打ちますよ。番号は、2.4.4.5.6.7.8と押して下さい」
犯人:「それでは、口座名義人に同じのボタンを押し、梅さんの電話番号を市街局番から押し、最後に確認を押して下さい」
(犯人は、有りもしない整理番号などと言いながら実は振込金額を入力させています。既に残額を聞き出していますのでその金額の範囲内で、まんまと預金通帳のほとんど244万5678円を巻き上げています)
梅ばあさんは、あまりATMに不慣れなこともあり、早口で犯人に説明されたためか、操作するのが精一杯で、自分が一体何の操作をしているのか、相手の言う数値が何を意味するのか全く分かりませんでした。とにかく医療費の払い戻しに必要なのだと思い込み、何の疑いもなく操作を続けていまいました。
だまされないためには,〇このような電話がかかってきた時や不審に感じた時は,すぐに警察へ通報をして下さい。〇冷静になって身近な人に相談をして下さい。〇うまい話や身に覚えのない話には,絶対に耳を貸さないで下さい。〇相手が,警察官や市役所等の公的機関の職員を名乗ってキャッシュカード等を受け取りに来ると言っても,絶対にキャッシュカードや通帳を渡さないで下さい。〇暗証番号も絶対に教えないで下さい。〇決して他人事だと思わないようにして下さい。